二人の出会い
通勤電車の中、ふたりは 出合ったんだ
きっかけは 二人共 同じ小説を読んでいたこと
彼から彼女に 声をかけたらしい 彼にしたら珍しい話で、通勤電車だから 毎日会えるんだ
交わす言葉なんて 話しかけても ほとんど 聞こえないんだ 彼は、彼女に話をした 一週間後にデートの約束をした 彼は、彼女にはオートバイのことは 秘密にしておこうと思った 時間を置いてからだと彼は思った
あれから 一週間、彼女と約束の日の場所に来ていた 目が覚めるような オレンジのハスラーで現れた
ピカピカに磨き上げられたボディSUZUKIのハスラー
ボクは、ガラにもなく 助手席で 固まっていた
クリっとした目 色っぽい 唇 もう ボクは、彼女の虜だった 休みの日は、彼女の部屋まで遊びにに行っていたんだ
とある日、オートバイの話をしたんだ 何かさ、空気が重くなって、あんな野蛮人の乗るものよ
アナタも乗る人…? うん バリバリ乗る人
アナタ バカじゃん 普通の人は、とぼけるよ
嘘つくの嫌だから キミには、ボクのバリバリのオートバイも見てほしいからさ
今日は、ありがとう 混た 遊びにいつでもいい? 次からは、私が迎えに来るよ
あのさ 今度で、いいから オートバイを見せて
良かったら見せてね 約束だよ じゃ!